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的中率にも影響?弓道のフォームの基本とポイント
昇段試験の時には特に重要であり、フォームが悪ければたとえ皆中しても昇段できないこともあるほどです。
しかしフォームがしっかりできていると、実は的中率にも影響を与えます。
一体何故なのか、フォームの基本とポイントを見ながら、その理由も確認しましょう。
フォームの基本とポイント
フォームと的中率の関係を知る前に、まずは射法八節の流れに合わせて、フォームのポイントを確認していきます。
1.足踏み
自分の立ち位置に着いたら、一旦足を揃えて立ちます。
正面を向いたまま左足を広げ、次に足元を見ながら右足を広げます。
ポイント
足の幅は肩幅よりやや広い程度に広げると体が安定します。
後から修正できないため、板の枚数を見て、常に同じ位置に足を置くようにしましょう。
左足を広げる時は足元を見ることができません。
何度も繰り返し感覚をつかむ必要があります。
また、右手に持つ矢の先の延長線と、左手に持つ弓の先の部分が、体の正面部分で綺麗に交わるようにするとフォームが美しく見えます。
2.胴造り
弓の弦に矢筈(矢尻の部分)をはめて、左手の人差し指と中指で矢を挟んで支えます。
ポイント
胴造りの時の姿勢は、しっかり膝を伸ばし、軽く胸を張ります。
さらにへその中央が、体の重心の真上に来るように意識しましょう。
よくこの姿勢を「腰を入れる」などと表現します。
また、胸を張りすぎると上半身が仰け反ってしまうため、やりすぎには注意します。
3.弓構え
右手を矢筈に軽く添え、視線を的に向けます。
左手で挟んでいた矢は、人差し指の上の部分に乗せるように当てます。
ポイント
肘の角度で、フォームの見え方が大きく変わるポイントです。
弓と体の間に大木を抱え込むようにイメージすると、見た目が美しくなります。
また、肘に意識が向きすぎると、肩に余計な力が入りやすくなるため、その点も注意しましょう。
4.打起こし
弓を上に掲げます。
矢が、ひたいより少し上に来るぐらいまであげましょう。
ポイント
弓構えの時に造った肘の角度を変えずに弓をあげると、フォームが綺麗に見えます。
また、弓構えの時同様に肩に力が入りすぎないように注意します。
5.引分け
左右均等に弓を引いていきます。
右手はかけの溝の部分にひっかけて、左手は母指球の部分(親指の付け根よりやや下のあたり)で押し込んでいきます。
ポイント
右手は手首や親指の力で引こうとすると、思いのほか引くことができません。
右肘に意識を向けて、そのまま体のやや後方に持っていくイメージで引きましょう。
また、矢筈は耳の後ろを通るように意識すると、さらに綺麗に引分けることができます。
また射法八節の流れの中で、会に並んで肩に余計な力が入りやすいポイントです。
息を吐きながら引いて、意識して肩の力を抜いていきましょう。
6.会
的の位置を定め、体の動きが落ち着くまで待ちます。
ポイント
左肘を弓と平行になるようにひねると、弦に当たることを避けつつ体を安定させやすくなります。
また、体を安定させるまでの間に、徐々に開いた会の幅が狭まることがあります。
それを防ぐためには、胸を徐々に広げていくイメージを持つことと、右手にひねりを加えることが効果的です。
7.離れ
かけの溝にひっかけた弦を外し、矢を放ちます。
ポイント
矢を放つと同時に、左手をぐっと前に押し込むと、矢が無駄なアーチを描かずまっすぐ飛びます。
また、矢を放った後、右手はピタッと止めるのではなく、最後だけゆっくり止めましょう。
動きにしなやかさが出て、綺麗なフォームになります。
8.残心
離れの後、的を見つめたまま、呼吸2つ分ほどそのままの姿勢を保ちます。
ポイント
矢が外れたりするとつい次のことばかり考えて、このステップを疎かにしてしまいがちになります。
しかし、このステップは次の射のために心を落ち着けるものでもあるため、疎かにしないようにしましょう。
フォームは的中率に影響する?
「フォームがどんなに綺麗でも、それが的中率に影響するとは思えない」と思う人も少なくありません。
たしかに、
- 引分け
- 会
- 離れ
以外は的中率に直接的には関係がないように見えます。
綺麗な会を造るためには、綺麗な引分けが必要です。
弓を引いたことがある人であれば、誰でもこれは理解できるでしょう。
それと同じように、綺麗な引分けを造るためには、打起こしの段階で
- 「肩の力をしっかり抜いている」
- 「腕の角度が丁度いい角度である」
という点ができていなければいけません。
そして綺麗な打起こしを造るためには、弓構えで肘の角度を丁度いい角度に…と、実は射法八節の動作は全て連続しています。
そのため、最初の足踏みの段階からフォームを意識していないと、連続的に崩れて、崩れた会ができてしまいます。
もちろん、そうなると毎回とんでもない方向に矢が飛んでいく原因になります。
最初からひとつひとつの動作を丁寧に、意識しながら行うことが、綺麗な会や離れを生み、安定した矢飛びと的中率につながります。
フォーム崩れはビデオ撮影で修正
フォームは一度綺麗にできたら、その後は何もしなくていいわけではありません。
弓道では、それまで何ともなく綺麗なフォームを保てていたのに、ある日突然フォームが崩れてしまうことがあります。
これは、的中率ばかりに意識が向いてしまうことでよく起こります。
こうなってしまうと、自分でフォームの崩れに気づいて修正することは案外難しいものです。
そのまま気づかずにいると、変な癖がついてしまい、修正に苦労することになります。
そうならないためにも、練習の時に一回は友人などにフォームを見てもらう。
それが難しければ、スマホなどを使って自らのフォームを確認するようにして、早い段階で崩れたフォームを修正できるようにしましょう。
まとめ
綺麗な弓道のフォームを生み出すためには、動作のひとつひとつのポイントに気を払う必要があります。
いきなり最初から全てを完璧にすることは難しいですが、実は変な癖をつけないためにも最初がとても大切です。
何度も自らのフォームを見て、どこを直すべきかみっちり確認しましょう。
そうする事で、綺麗なフォームだけではなく、自然と的中率も上がるようになります。
弓道のフォームの動画
弓構えには3つの重要な要素が含まれている
射法八節の三節にあたる「弓構え」は、単体で考えるのではなく、細かい動きに分割して覚える必要があります。
そもそも弓構えという動作には
- 「取り懸け」
- 「手の内」
- 「物見」
という3つの重要な要素が含まれているからです。
「弓構えが上手くいかない」と嘆く初心者は、この3つの要素をきちんと理解できていないことが多いのです。
綺麗な弓構えを行うためには、「取り懸け」「手の内」「物見」の動きを理解し、それぞれに応じたコツを会得するとよいでしょう。
ここでは、弓構えに含まれる3つの構成要素それぞれのポイントをご紹介していきます。
1.取り懸けのポイント
取り懸けを行うときには、手の形に注意する必要があります。
手の形はかけを挿している状態では見えにくいため、上級者の取り懸けを見ても学びにくい意外な盲点です。
取り懸けの際は、かけのなかで
- 親指を弦と直角に保っておく
ことが大切です。
これは、現代弓道では流派に関わらず、和弓独特の取り懸けの方法である「蒙古式」で、弦と矢を保持する必要があるからです。
取り懸けの方法としては、
- 親指で弦をつまむ「ピンチ型(つまみ型)」
- 3本指で弦と矢を保持する「地中海式」
という方法もありますが、これらは和弓に適していないので弓道では使用されません。
また取り懸けを行う際には、取り懸けを行う手に視線を送っておきましょう。
何十年も弓道を続けている上級者であっても、取り懸けの位置が数センチでもズレると的中率が著しく下がります。
手の感覚だけで取り懸けを行うのではなく、適切な位置に手が置けているか目でしっかり確認するようにしましょう。
2.手の内のポイント
弓構えが苦手だという方のなかには、手の内が作れないという方も多いようです。
手の内はよく、弓道初心者がぶつかる大きな壁にも例えられるほどです。
手の内を作るときには
- 「指先に力を入れない」
というのがひとつのポイントになります。
日常生活ではまず作ることのない特殊な手の形なので、初心者はどうしても指先に力を加えて、無理やり手の内を作ってしまいます。
しかしちゃんと手の内を作れていれば、力を入れずにリラックスした状態でも、弓をキープすることができるようになります。
虎口と掌根に弓を押し付けるようにして、力を使わず安定させられるように練習しましょう。
次に、
- 「親指と中指にスキマをつくらない」
というのも大切です。
これは流派によっても考え方に違いがあるのですが、大多数の流派では親指と中指はピッタリと付けた状態で、手の内を作ります。
実際に手の内を作ったみたとき、親指と小指の間に中指と薬指をはめ込むようにして、密着させると良いでしょう。
3.物見のポイント
物見とは、取り懸けや手の内が整った後に的を見定める動作のことを指します。
取り懸けと手の内に比べれば、難易度の高い動作ではありませんが、ここで油断すると思わぬ弊害が生じます。
物見を疎かにすると的中率にも影響しますし、意外に中級者でも物見が上手くできていない方がいるくらいです。
物見を行うときは、ただ的を見ればよいというわけではありません。
顎の角度や、首の回し方にいたるまで、しっかりと気を配る必要があるのです。
特に
- 「顎が上がらないようにゆっくりと行う」
というのは大切なポイントです。
人体の構造上、顎が上がっていると、どうしても首が回転しづらくなってしまうからです。
また、慌てて物見を行おうとすれば、左肩が勢いに引っ張られてしまうため、三重十文字が崩れる原因になりかねません。
物見を正しく行うことは、正しい姿勢をキープするためにも非常に重要なのです。
慌てて的に体が向かないよう、しっかりと顎を引いて自然なスピードで的を見据えましょう。
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