弓道射の良否を決定する離れがうまくいかない3つの原因と対策とは?

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【弓道の離れが上手くいかないのには色々な原因がある】

弓道の離れが上手くいかないときの対策

射法八節の七節にあたる「離れ」は、射の良否を決定づける大きな要素のひとつです。

 

たとえ会までが完璧にできていたとしても、離れが上手くいかなければ矢を真っすぐに飛ばすことすら難しいでしょう。

 

それまでの動作はいわば「土台作り」であるわけですが、離れでミスをしてしまうと全てを台無しにしてしまいかねないのです。

 

それほど弓道において大切な離れという動作ですが、ご存知の通り悪い「射癖」のつきやすい段階でもあります。

 

前離れ・ゆるみ離れ・すくい離れ等々…細かいものまで数え上げればキリがないほどです。

 

そこで今回は、様々な「離れが上手くいかない原因」とその対策について解説していきたいと思います。

 

近頃、離れが思うようにできていないと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

【@弓道の離れが引っかかるとき】

 

離れを行ったとき、わずかに引っかかりを感じることはありませんか?

 

また、かけから弦が離れる瞬間に不自然な音が鳴ったり、矢が思ったように飛んでいかないといったときにも、離れで「引っかかり」を起こしている可能性があります。

 

離れは会までに溜め込んできたエネルギーを一気に放出するようなプロセスですが、引っかかりを起こしているようでは積み上げた準備も不完全燃焼に終わります。

 

  • 引っかかりが起きた場合は、まず弓具をチェック

してみましょう。

 

かけから弦が離れる瞬間に引っかかりを感じるのは、弓具の整備不良であることがしばしばあるからです。

 

弦を張ったときに日の輪がくっついていたり、逆に離れすぎたりはしていないでしょうか?

 

ここがくっついている状態だと、弦を少し引っ張って離したとき弓に接触してしまうはずです。

 

弦を引っ張って離したとき、ベチッと異音が鳴っているようなら弦の長さを調整してみましょう。

 

 

また、中仕掛が老朽化しているというケースも考えられます。

 

中仕掛は消耗品で、使っているうちに摩擦で少しずつ細くなっていきます。

 

中間くらいの太さであれば問題ないのですが、新品の中仕掛だと太すぎて引っかかったり、逆に摩耗しすぎて細まっても引っかかりの原因になります。

 

 

弦の状態にも、中仕掛にも問題がないときは、引っかかり自体がアナタの射癖になっている可能性があります。

 

最初は弓具の不具合で引っかかっていたのかもしれませんが、それが無意識に「引っかからせたくない」という意識を生み、変な射癖がつく原因になることがあるのです。

 

引っかかりが生じないよう無理に力んで離れを行っているため、余計に引っかかりを助長してしまっているわけです。

 

こうした場合は、ゴム弓などを使って自分の動作を「見直す」ということが肝要です。

 

引っかかりの射癖は無意識に発生することが多いため、離れの動作に意識を集中させれば、自分でも「どこがおかしいか」を確認できるはずです。

 

離れでの引っかかりの原因になっている力みや癖を見つけることができたら、あとは反復練習で改善に努めてみましょう。

 

 

 

【A弓道の離れが安定しないとき】

 

引っかかりのように分かりやすい原因がなく、ただ「離れが安定しない」ということに悩んでいる方も多いようです。

 

毎回同じ方向に飛んでいくのならともかく、バラバラの方向に飛ぶ・的に届かない等、離れの後が安定しないというのはなかなか厄介なものです。

 

離れが安定しない理由にはいくつかの原因が考えられます。

 

最も高い可能性が

  • 「会でしっかりと伸び切れていない」

ということです。

 

離れが安定しないときは「離れ」そのものよりも、むしろその直前の動作にこそ原因が隠れているものです。

 

会でしっかりと伸びていない場合、離れは妻手に力を入れて無理やり行わなければならなくなります。

 

本来であれば上半身の力でバランスよく引かなければならない弓を、右手一本で調整しようというのですから安定するはずもありません。

 

力技で離れを行ったところで狙いが定まるわけもなく、引く度にバラバラの方向へ飛ぶ不安定な射になってしまうことでしょう。

 

次に、

  • 右肘のおさまりが悪い

という可能性を疑ってみます。

 

大三で肘をしっかり張っていない場合などもそうなのですが、引分けのときの肘の軌道が小さい場合にもおさまりが悪くなります。

 

右肘が窮屈になっているような姿勢のままでは、安定した離れになるはずもありませんね。

 

そして最後に、

  • 妻手の甲が寝ている

というケースです。

 

いわゆる「前離れ」などの射癖がついてしまっているということですね。

 

正面から見て妻手の甲がほぼ全部見えるような状態になっているなら、前離れになっている証拠です。

 

前離れの癖を直して、正しい離れが行えるようにゴム弓などで練習しなおしてみましょう。

 

 

【B弓道の離れで弓手が下がるとき】

 

離れを行うと、自然に弓手が下がってしまう方がいます。

 

これも一種の射癖といえるものですが、自分の目線からは案外「弓手が下がっている」とは気づきにくいものです。

 

しかし弓手が下がっていると矢の方向性が定まらないので、非常に厄介かつ早急に直すべき射癖であるといえるでしょう。

 

離れで弓手が下がってしまう原因は、意外とシンプルなものです。

 

前離れ等の直しにくい射癖とは違い、弓手の下がりは「無意識」であるケースが多いためです。

 

例えば、何らかの原因で「矢が狙いよりも上にズレた」ということが何度か繰り返されたとしましょう。

 

そうした失敗が脳に染みつくと、人間は無意識に「手を下げる」ことで調整しようとします。

 

これが弓手が下がる原因になり得るのです。

 

これで矢が上にズレる症状は一時的に収まるでしょうが、その代わりに「弓手が下がる」という厄介な副作用が発生してしまうわけですね。

 

これを直すためには、

  • 弓手が下がっているという事実を自覚することが大切

です。

 

最初は「イメージよりも弓手を上げる」という逆のことを意識するだけでも構いません。

 

人によっては、そのことを意識するだけでも下がり癖を直せてしまったというケースもあるくらいです。

 

それでも直らない場合は、伸び合いが押し下げにならないよう注意を払ってみてください。

 

手を押し付けるように離れを行おうとすると弓手が自然に下がってしまうので、伸び合いの仕方に注意すれば下がり癖が直ることもあります。

 

弓道離れの動画

 

 

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