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弓道上達の有効な見取り稽古
「本当に見ているだけで弓道が上達するの?」と思ってしまう方もいるかと思いますが、良い射を知り、良いイメージを持つことは自分の射の改善にとても役立ちます。
しかし「ただ見ているだけ」では、なかなか上達スピードは速くなりません。
ただダラダラと時間が過ぎてしまいがちな見取り稽古だからこそ、しっかりと自分の頭で考えながら、見取り稽古を行うことが上達への早道と言えます。
そこで今回は、見取り稽古を最大限に生かすためのポイントを、3つご紹介していきますね。
見取り稽古のポイント@:憧れの人の射を見る
まず大事なのが
- 「憧れる人の射を見る」
ということです。
自分自身でどんな射を目指したいのか、改めて整理してみましょう。
- 力強く猛々しい射
- 柔軟で伸びやかな射
- 弓の力を最大限に引き出す射
弓道人として目指す正しい射形は同じでも、
- 男女の違い
- 身長
- 体重
- 力の強さ
- 手のひらの大きさ
など、身体の色んな違いがあるために、射にも多少個性があります。
様々な射があるなかで、
- 自分が今習得したいこと
- 目標にしたい人
を中心に見取り稽古をしてみましょう。
憧れの人の射を見ることは、「自分もこうなりたい!」というモチベーションアップにも繋がりますよね。
また、見取り稽古をする際は、まず
- 仮説を立ててみることも有効
です。
「この人の離れのキレが良いのは、引き分けからの肘の張りと角度が良いからでは」
などと仮説をあらかじめ考えておき、それを確かめる形で見取り稽古を進めて行くと、見るべきポイントが明確になり、見忘れやなんとなく時間が過ぎるといったことが減るのでおすすめです。
見取り稽古のポイントA:見る相手の目線で見てみる
- 相手の目線で見取り稽古する
こともまた大切なポイントです。
- 弦を張るときに弓のどこをよく調整しているか
- ギリ粉や筆粉の使い方はどのくらいか
- 弓構えで手の内を作る時にどこを気にしているか
- 引き分けから会にかけてどのくらいの秒数で引いているか
など、相手が何を考えたり、注意したりしながら弓を引いているかを感じ取り、自分自身でイメージしてみることも有効です。
このとき、特に
- 呼吸の仕方をチェックすることで、弓を引く人がどこに気をつけて弓を引いているか
を感じることも出来ますよ。
また、体配や矢をつがえる際のリズムを真似てみるのも良いですね。
リズムを真似ることで、足踏みなどでも、自分に無駄な力や動きがないか確認することが出来ます。
見取り稽古のポイントB:自分で試してみる
実際に射形を見て、射形改善のイメージが出来たら、自分で弓を引いて憧れの射に近づけるように試してみましょう。
見取り稽古で学びとった自分の射形の改善点を、2〜3点ピックアップし、そこを中心に自分の射形を直して引いてみます。
あれもこれもと射形を変更しすぎると「どこを変更したのが良かったのか」がわからなくなるため、あえて射形を大きく変更せず、
- 少しずつ試していくのがおすすめ
です。
自分で自分自身の射形を確認するには、鏡だけではなく、スマホのムービー撮影機能なども使って、正面だけではなく横や斜めからも変化を比べてみましょう。
見取り稽古を最大限に効率化しよう
見取り稽古の効果を最大限に発揮するには、上記
- 「見る」
- 「イメージする」
- 「試す」
の3つのサイクルを回していくことが大切です。
自分で試してみて、上手く行かなかったら「こうすれば良かったのでは」という仮説を立てて、もう一度見取り稽古をしてみます。
そうやって自分の頭でしっかり考えて稽古することで、見取り稽古の効率をグッと上げることが出来るので、ぜひ試してみてくださいね。
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