弓道筈の修理の仕方と2つの注意点とは?

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意外と修理の機会が多い筈

筈の修理の仕方

矢処が重なってしまい矢筈が欠けるというのは、しばしば稽古中に起こるものですよね。

 

矢筈が一度欠けてしまうと、筈が壊れている間はその矢が使えないのも不便ですし、矢取りの間隔も短くなるので、稽古の効率が落ちたりするのも意外と大変です。

 

かといって弓具店に修理を依頼するのも、手間もかかるし時間もかかるので面倒に感じますよね。

 

また、試合や昇段審査が近い時などは、一刻も早く筈の修理をしてその矢を使いたいという焦りも出てきてしまいます。

 

しかしそういった時は、自分で矢筈を修理することが出来ます。

 

筈溝まで壊れているといった特殊かつ、破損の仕方が大きい場合は自力での修理は難しいですが、筈のみが欠けている・壊れている場合は基本的に自分で修理することが可能です。

 

そこで今回は、自分で矢筈を修理する方法をまとめていきます。

 

筈の種類と購入の仕方

自分で筈を修理するために、前提として

  • 自分の矢と同じ矢筈を事前に持っておく

ことが必要となります。

 

矢筈は6個入りで300円前後から購入出来ますので、ぜひ持っておきましょう。

 

矢筈はサイズ・形・材質・色によって色々な種類があるため、間違って購入しないよう注意しましょう。

 

まず筈のサイズですが、自分の矢の太さによって異なるため本矧(もとはぎ)横のサイズを購入前に確認します。

 

メーカー名の横にある「SST80-24」のような記載がサイズになるので、このサイズに合う矢筈を買えば大丈夫です。

 

次に矢筈の形ですが、筈はストレートタイプとふくみのあるタイプの2つがあります。

 

「ふくみ」とは筈溝の奥にある小さなふくらみのことで、矢を番えたときにパチンと音が鳴ったりするのは、このふくみがあるからですね。

 

ふくみがあると矢こぼれもしにくくなり、ふくみのある矢筈の方が多いかと思いますが、念のためにふくみの有無もチェックしてから購入します。

 

矢筈も材質によってかなり使い心地が変わります。

 

  • 象牙
  • 水牛角
  • 鹿角
  • プラスチック

などがあり、特にプラスチック製の矢筈は色もカラフルです。

 

自分で修理をする場合、プラスチック筈が簡単です。

 

筈の修理手順

まずは矢から筈を取り外します。

 

ペンチで筈を挟み一気に引き抜きます。

 

もしこれで抜けない場合は、ライターなどであぶって筈を温めると抜けることが多いです。

 

あぶる際は糸を焦がさないように筈巻を少し濡らし、羽を焦がさないように20秒ほどあぶると良いでしょう。

 

次にシャフト内に残っている接着剤を取り除き、新しい筈をはめてみます。

 

スポスポと矢筈が外れる場合は、サイズが合っていない場合があります。

 

シャフトにはまるけれど、手で引きぬける程度のかたさがベストです。

 

筈のはまり具合を確認したら、再度筈を引き抜き接着剤を塗ってからシャフトにはめ、一晩乾燥させたら完成です。

 

 

接着剤で固定する際の注意点

矢筈を接着剤で固定する際の注意点は2つあります。

 

接着剤を着けすぎない

まず注意点の1つ目は接着剤を付け過ぎないということ。

 

接着剤を付け過ぎると、次に筈の修理をしようと筈を矢から取り外そうとしても、取り外せなくなってしまいます。

 

アロンアルファなどの強力な接着剤ではなく

  • 木工用ボンドで十分

なので、

  • 一度自分の指につけてから筈に薄く万遍なく塗る

ようにすると失敗しないと思います。

 

木工用ボンドは温めると柔らかくなるので、筈の修理に向いています。

 

筈の溝の向きを弦と垂直にする

注意点の2つ目は筈の溝の向きを弦と垂直にするということです。

 

矢番えの際、早矢と乙矢を確認しながら筈を弦にセットするかと思いますが、その際の向きで筈を接着剤で固定しましょう。

 

走り羽を上になるような筈の向きにするということは、当たり前すぎますが、意外と盲点なので気を付けてくださいね。

 

 

筈も自分で修理しましょう

筈が壊れてしまうと、普段通りの稽古が出来ずに焦りやストレスも出てくると思います。

 

しかし自分で修理すれば、修理の時間も短縮できてかつ経済的でもあります。

 

自分で修理して長く使った矢はより愛着も湧き、慣れた矢の方が的中も期待出来ます。

 

慣れれば簡単に出来るので、ぜひ筈は自分で修理してみましょう。

 

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